ロシアの組織ぐるみのドーピングは陸上界だけでなく大半の競技に広まり、検査機関の不正を政府が主導していたことが世界反ドーピング機関(WADA)の調査報告書で明らかになった。WADAは8~9月のリオデジャネイロ五輪・パラリンピックからロシアの全選手を締め出すことを検討すべきだと勧告。国際オリンピック委員会(IOC)は19日に理事会を開いたが、結論を持ち越した。
すでに出場停止が決まっているロシアの陸上選手が国際陸連の処分に異議申し立てを行っており、スポーツ仲裁裁判所の裁定が21日に出る。IOCは、この結果も参考にするという。
また、ロシア・スポーツ省の関係者らのリオ五輪への立ち入りを認めないほか、ドーピング隠しが行われた2014年ソチ五輪に出場したロシアの全選手を調べ直すことも決めた。冬季五輪競技の国際団体に対し、世界選手権のような主要大会にロシアの選手を参加させない処分を取るよう求めた。これらの処分は今年12月31日までの暫定処分で、12月の理事会で再検討する。
不正が明らかになったのは11…