中京―大分 四回表中京1死満塁、北川は右越えに満塁本塁打を放ち、一塁を回ってガッツポーズ=上田博志撮影
(8日、高校野球 中京12―4大分)
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■中京 北川竜之介
橋本監督はこんなふうに評した。「いつかおれがやってやると思っている」。四回、そのときがきた。1点を勝ち越した直後の1死満塁、接戦ムードを吹き飛ばす右越え本塁打。一、三回の中前適時打を含め、6打点と大車輪の活躍だ。
満塁弾は1ストライクからの2球目だった。「甲子園まで来て考えることはない。細工せずに思い切っていきました」と本人。投手は苦手な左サイドハンドだったが、内角直球をすくい上げるように振り抜いた。
「昨年ならあそこまで飛ばせていないとはっきりいえます」。朝夕1キロのご飯を食べ、ひと冬で体重は約10キロ増。飛距離を伸ばした。配球にも考えが至るようになり、最後は変化球で三振という、投手にとって楽な打者から脱皮した。
この日チームで計16安打。「誰かが打つと気になるんです」。刺激し、刺激される中で響いた快音だった。(隈部康弘)
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○橋本監督(中) 「打のチームなので、ある程度は期待していたが、まさかここまで点をとるとは思わなかった」
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○渡辺(中) 1番打者で3安打。「岐阜大会は打てなかったので、死球でも塁に出て、チームを勢いづけようと思った」