ネット通販大手の楽天は9日、スマートフォンやタブレット端末で電子雑誌が読み放題となる新サービス「楽天マガジン」を始めた。電子雑誌の読み放題サービスはNTTドコモの「dマガジン」があるほか、アマゾンジャパンが3日、雑誌を含む電子書籍の読み放題を開始。各社の競争が激しくなっている。
楽天によると、専用アプリをダウンロードすると、月額410円(税込み)で週刊誌やファッション誌など約200誌が読み放題となる。講談社や小学館など約50社が参加。週刊誌はおおむね1カ月、月刊誌は3~6カ月分のバックナンバーも閲覧できる。
dマガジンは月額432円(同)で160誌以上が読めるサービスを2014年から開始し、会員は約325万人。アマゾンは和書12万冊、洋書120万冊以上が月額980円(同)で読み放題となる。楽天は「電子雑誌市場は大幅に拡大しており、新たな顧客獲得を目指す」としている。
出版科学研究所によると、電子書籍全体の市場規模は15年は1502億円で、前年比31%増。このうち電子雑誌は125億円で、前年比78・6%の大幅増となった。(塩原賢)