大分県警捜査2課は16日、参院選(6月22日公示、7月10日投開票)のため設けていた「選挙違反取締本部」を解散した。捜査関係者によると、別府署がビデオカメラを隠して設置して捜査していた公職選挙法違反容疑の事件は、立件に至らなかったとみられる。
労組の参院選運動拠点に隠しカメラ設置 大分県警が謝罪
取締本部は6月2日に設置されていた。一方、別府署の捜査員は6月18日夜、労組などが入る建物の敷地に無断で入り、カメラ2台を設置。捜査関係者によると、公選法違反容疑の捜査のためだった。しかし、労組側が公示後の24日にカメラを発見。県警は謝罪したうえで、建造物侵入の疑いで捜査員を調べている。別府署が調べていた公選法違反容疑が立件に至らなかった理由は、明らかになっていない。
一方、捜査2課は、公職選挙法違反容疑で10人を書類送検したと発表。詳しい容疑の内訳は、投票偽造6人▽法定外文書及び脱法文書頒布2人▽投票管理者による選挙運動の禁止1人▽投票干渉1人。警告件数は文書掲示57件、文書頒布9件で計66件。前回2013年参院選の警告件数は計34件だった。