発砲事件があった和大興業を調べる捜査員(一部の車のナンバーにモザイクをかけています)=30日午前10時26分、和歌山市塩屋1丁目、筋野健太撮影
和歌山市塩屋1丁目の土木建設会社「和大(わだい)興業」で29日に従業員4人が死傷した拳銃発砲事件で、和歌山県警が殺人と殺人未遂容疑で全国に指名手配した溝畑(みぞばた)泰秀容疑者(45)が、別の事件で実刑判決が確定し、29日に刑務所に収監される予定だったことが捜査関係者らへの取材でわかった。県警は収監後の対応などを話していた際にトラブルになった可能性があるとみて関係者から事情を聴く。
捜査関係者などによると、溝畑容疑者は覚醒剤取締法違反罪で1月に和歌山地裁で実刑判決を受け、その後控訴、上告をして8月に刑が確定。発砲事件があった29日は刑務所に収監される当日だった。溝畑容疑者は社内で従業員と話し合いをしていたところ、急に拳銃をかばんから取り出し、発砲したという。
また県警は30日、亡くなった石山純副(じゅんすけ)さん(45)の死因は司法解剖の結果、心臓銃創による出血性ショックだったと発表した。銃弾2発を右腹と心臓に受け、体を貫通したという。県警は従業員らへの強い殺意があったとみて調べている。
溝畑容疑者は和大興業の経営者…