東京で開かれた国際的な食材イベントで、中国国内のフグ食解禁の動きについて話す古川幸弘さん=東京都、古川さん提供
海外に日本のフグ食文化を広めようと、北九州市のフグ加工販売会社などが中心となり、「国際ふぐ協会」を設立した。フグを安全に提供するための国際基準を作り、輸出促進につなげる狙いだ。研究者や日本貿易振興機構(JETRO)の関係者らもメンバーに加わっている。
東京・銀座。北九州市門司区のフグ加工販売会社「ふく太郎本部」が経営するフグ料理店では、ここ数年、外国人客が目立つようになった。刺し身にから揚げ、鍋、しめの雑炊までフグ尽くしのコースを堪能し、「自分の国に帰ってからも食べたい」と話す人も多いという。
だが、毒があり、加工や調理に特別な知識や技能が必要なフグの輸入には慎重な国がほとんどだ。農林水産省輸出促進課によると、「フグの輸入を許可している国は一部に限られ、日本からの輸出量の統計もとられていない」という。
同社は2007年に国際的な衛…