(1日、オリックス4―6ロッテ)
ロッテの井口がついにプロ野球通算1千打点に到達した。あと1打点で迎えたこの日、三回1死一、二塁から左翼席へ3ラン。「まだまだ通過点」と言いながら、「節目を本塁打で決められたのは良かった」と喜んだ。
7月19日の西武戦での満塁弾で「あと2」としながら、生みの苦しみを味わった。8月は月間1打点。けが人続出のチームも8月は11勝14敗に終わり、4位楽天に迫られている。だからこそ「9月最初の試合を気持ちよく勝ちたかった」。
周囲の空気が停滞している時ほど、井口は早いカウントから積極的に打つことを鉄則とする。「そういう時はどうしてもバットが出なくなるものだから」。本塁打の打席も、2球目のファウルからフルスイングした。六回は第1ストライクを打って左前に運んだ。
40歳のサブローがユニホームを脱ぐ決意を固めた一方で、41歳の井口は衰えを見せていない。「1年でも長く」と誓っている。今年も1軍フル同行。マイペースを貫き、球場に来るのも早ければ帰るのも一番だが、年に何度かここというタイミングで若手を食事に誘う。重くはなく、必要な時に頼りになる存在だ。
これで通算250本塁打にも「あと1」。達成は時間の問題だろう。チームも5カードぶりの勝ち越しで、最悪の時期は脱したと言える。残り21試合。このまま3位を死守すれば、球団として31年ぶりの2年連続Aクラスを達成する。(伊藤雅哉)