大手建設会社から利益供与を受けたとして、ブラジルの連邦検察は14日、労働党のルラ元大統領(70)を収賄と資金洗浄の罪で起訴した。2003年から大統領を2期8年務めたルラ氏は、国を高度成長に導き五輪を招致したカリスマ的指導者。検察はルラ氏について、国営石油会社が絡む大規模な汚職事件を主導した中心人物とみており、今回の事件もその一端と位置づけて捜査している。
検察の発表によると、ルラ氏は大手建設会社から、別荘や豪華な家具など370万レアル(約1億1千万円)相当の利益供与を受けたとされる。この建設会社は国営石油会社ペトロブラスと水増し契約を繰り返し、政治家に不正な金を渡していた。この事件は「ブラジル史上最大の汚職スキャンダル」とされ、検察は会見でルラ氏を「汚職の最高司令官」と糾弾した。
一連の事件でルラ氏が利益供与…