ウィッツ青山学園高校(三重県伊賀市)をめぐる就学支援金詐欺事件で、逮捕された運営会社元監査役の馬場正彦容疑者(56)が実質経営するサポート校で昨秋、高校を既に卒業した高齢者約30人を入学させていたことが関係者への取材で分かった。「生徒になれば温泉旅行に行ける」などと誘っていたという。
馬場容疑者は全員の就学支援金を申請しようとしたが、同県への申請前に問題が発覚し、支給されなかったという。東京地検特捜部は不正受給が目的で勧誘していたとみて調べている。
馬場容疑者が実質経営するサポート校「四谷LETSキャンパス」(東京都千代田区)の関係者によると、埼玉県内の体操教室やスポーツクラブなどに通う高齢者に声をかけ始めたのは昨年春ごろ。同県内の温泉旅館や健康ランドなどに集め、「生徒になれば月6千円の負担で温泉旅行や体操教室に行ける」「高校は何度入ってもいい」などと誘って入学させたという。
昨年4月に栃木県那須町のホテルであった説明会に参加した男性によると、馬場容疑者は「老人でも外国人でもいい。年収が350万円未満でなければ我々のビジネスモデルは成り立たない」と勧誘していたという。男性は「驚いたが怪しすぎる」と思い、入学や生徒の紹介はやめたという。
入学した高齢者約30人につい…