2015年の大会に出場した際の大里晴香さん=大里さん提供
ボディービルから生まれた女性の競技、フィットネスビキニ。鍛え上げた肉体に加え、肌の質感や髪形、メイク、コスチュームといった総合的な美しさを競う。国内大会で3連覇を狙う女性が福岡県嘉麻市にいる。
日焼けした腕で、15キロのダンベルを次々と持ち上げる。大里晴香さん(28)は昨年、オールジャパンフィットネスビキニ選手権の35歳以下158センチ以下級で連覇を成し遂げた。25日に宮城県である今年の大会に向け、嘉麻市のジムで追い込みのトレーニング中だ。
競技との出合いは、バスケットボールやダンスをしていた短大生のころ。ダンスのキレを磨き、ダイエットにもなると、姉が通うジムに通い始めた。驚いたのはジムの会長、山田博三さん(66)。「筋肉の付き方が違った。鍛えたらアジア、世界にいける」とボディービルの世界に誘った。
「1回だけの人生、挑戦してみよう」と、本格的に鍛え始めたのは23歳のころ。初出場したボディービルの大会で優勝した。しかし、その時の減量やトレーニングがつらくて、競技から2年ほど離れていた。
2014年、フィットネスビキニの国内大会の開催を知った。フィットネスビキニでは過度な筋肉や脂肪の絞りすぎは減点の対象となり、バランスの良い健康的な身体が評価される。雑誌で海外の選手を見て、「きらきらしていて私もやってみたい」とあこがれていた。「今なら、厳しいトレーニングにも耐えられるかも知れない」と、競技に戻る決心をした。
福祉施設で働きながら毎日ジム…