中国で国有企業を監督する国有資産監督管理委員会は22日、国有鉄鋼大手の宝鋼集団(上海市)と武漢鋼鉄(湖北省)が経営統合すると発表した。統合によって、新グループの粗鋼生産量は年間6千万トン規模となり、世界2位に浮上する。
昨年の粗鋼生産量で宝鋼は世界5位、武漢鋼鉄は同11位。統合すれば、日本の新日鉄住金(同3位)などを大きく上回ることになる。中国の鉄鋼業界は生産能力が過剰となっている問題で業績が悪化し、国際的にも批判を浴びている。統合で企業体力を増し、生産能力の整理に取り組みやすくするねらいもある。(北京=斎藤徳彦)