労働組合の中央組織・連合は14日、2017年の春闘で、賃金体系を底上げするベースアップ(ベア)を要求する方針を固めた。要求水準は今春闘と同じく、幅を持たせて「2%程度を基準」とする方向で調整している。ベアの統一要求は4年連続となる。
景気は停滞感を強めているが、物価の伸びを超えて賃金が上がっているかどうかを示す「実質賃金指数」が15年度まで5年連続で下がり続けたことなどを踏まえ、要求水準の維持が必要と判断した模様だ。
連合の幹部はこの日、福島市で開いた会合で来春闘の「基本構想」について協議。勤続年数や年齢に応じて賃金が増える定期昇給分(2%程度)を確保したうえで、ベアを要求する方向で一致した。ただ、電機連合をはじめ、業績が伸び悩む業界の産業別組合から「要求水準を抑えた方がいい」との声もあり、20日の中央執行委員会での正式決定までに調整する。「基本構想」は傘下の産業別組合の春闘方針の基礎になる。
要求水準は、物価の変動や企業…