厚生労働省は介護保険サービスを利用した際の毎月の自己負担の上限を引き上げる検討に入った。月3万7200円が上限の一般的な所得のある世帯が対象。19日に開く社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に提案し、政府内で引き上げ幅の協議を始める。
特集:介護とわたしたち
介護保険料を比べてみよう
自己負担の上限は、負担能力に応じて4段階に規定されている。今回の対象は課税所得が年145万円未満で、市区町村民税が課税されている世帯。所得に応じて介護サービス費の1割か2割を自己負担し、その月額の合計が3万7200円を超えた分が払い戻されている。
同じ所得層では70歳以上の医療費の上限が月4万4400円のため、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が同額にするよう求めていた。ただ、医療費の負担上限も引き上げる検討をしており、引き上げ額は年末までに調整する。