近畿選手権で華麗な演技を見せる本田真凜=岩佐友撮影
フィギュアスケートの本田真凜(まりん、大阪・関大中)が苦しみながらも、世界ジュニア女王として迎えたシーズンを戦っている。ジュニアグランプリ(GP)シリーズは2戦連続で2位だったが、「最後いいところだけとれればいい」。12月のジュニアGPファイナル(仏)と来年3月の世界ジュニア選手権(台湾)での頂点を目指す。
フィギュア特集Kiss and Cry
9日にあった近畿選手権ジュニア女子のフリー。最終滑走の本田は気迫がみなぎっていた。冒頭の3回転ルッツを決めると、フリップ―トーループの連続3回転も成功。豊かな表情としなやかな体を生かした表現力で「ロミオとジュリエット」の物語を演じきった。
大会前、40度近い高熱が出て体重が3~4キロ減り、ショートプログラム(SP)は1位につけたもののスタミナに不安があった。直前に滑った1歳下の紀平梨花(関大ク)が、トリプルアクセル(3回転半)ジャンプを成功させた。そんな中、2人を指導する浜田美栄コーチから「梨花ちゃんが真凜を強くする」と言われた本田は「スイッチが入った」。会心の演技だった。
ただSPから順位を一つ落とし…