東京都目黒区の会社員中元志織さん(24)が行方不明になっている事件で、元交際相手の男(50)=死体遺棄容疑で逮捕=が調べに「自分だとばれたらまずいと思って女装して待ち伏せした」と供述していることが、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は、男がストーカー規制法を意識し、立件されるのを避ける意図があったとみている。
男は住所不定、無職佐賀慶太郎容疑者。捜査関係者によると、佐賀容疑者は事件直前の9月16日夜、長髪のカツラや黒いブラウスを身につけて中元さん宅を訪れ、待ち伏せしていた。近くの量販店で17日午前、遺体の切断に使った包丁などを購入した際も女装した姿だった。
また、9月10日に中元さんの元アルバイト先を客として訪ねた際、従業員に「中元さんは元気ですか」と聞くのにとどめ、執着するような様子は示さなかったという。
佐賀容疑者は7月、中元さんへの暴行容疑で逮捕され、釈放された際、警察に「中元さんに近づかない」との誓約書を出していた。つきまとい行為をすれば、警察にストーカー規制法に基づいて警告が出されたり逮捕されたりする可能性があった。