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こんな関係もありなんだ 写真家がみた里親の素顔

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向谷地さん一家。右から長男宣明さんとその息子、生良さん、悦子さん、長女の長埜彩良さん、吉田めぐみさん=1月5日、北海道浦河町、豊間根功智撮影


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里子や養子を育てる家族の暮らしを紹介する写真展「フォスター」が、横浜市で開催中だ。北海道での撮影に記者が同行した。


家族って何だろう? 里子や養子家族、写真で紹介


「ああ私の娘じゃないんだと…」 娘を養子に出した女性


写真展を企画した写真家の江連(えづれ)麻紀さん(38)と家族社会学者の白井千晶・静岡大教授(47)は、1月はじめ、道南の海辺のまち、浦河町を訪れた。ここに精神疾患のある人たちが共同で生活や昆布販売の仕事をする「べてるの家」がある。


江連さんは数年前からべてるで撮影をしてきた。べてるの創設の中心になったソーシャルワーカーの向谷地生良(むかいやちいくよし)さん(62)と、妻で看護師の悦子さん(58)が、里親の経験があると知り、写真展のための撮影を依頼した。里子だったのは、吉田めぐみさん(32)。今は自立して、町内の障害のある子どものための施設で働く。


江連さんはめぐみさんとも友人で、撮影はなごやかに進んだ。


「(向谷地家は)人の出入りが多い家だったけど、すぐ慣れたの?」。撮影しながら、江連さんや白井さんは質問を重ねた。「実家が毎日戦争だったから……」。つらかったはずの経験を語っているにもかかわらず、今のめぐみさんの表情はやわらかい。


道内の別の町に住んでいためぐみさんは、2001年、中学卒業間際に向谷地家にやってきた。統合失調症の母親と一緒に暮らすのが難しくなり、児童相談所に紹介された。


向谷地夫妻はそれまでも、アル…



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