日本政府に謝罪と賠償を求めるフィリピンや韓国の元慰安婦ら=東京都千代田区の外国特派員協会、北野隆一撮影
韓国やフィリピンなどアジア4カ国の元慰安婦が来日し、4日、東京都内で記者会見した。慰安婦問題をめぐる昨年12月の日韓政府合意について「元慰安婦の被害者に相談もなく合意したうえ、韓国以外の被害者を排除しており、解決になっていない」と反対を表明。改めて各国の元慰安婦に公式に謝罪し賠償するよう、日本政府に求めた。
会見したのは韓国、フィリピン、インドネシア、東ティモール出身の女性4人。戦時中に日本軍の慰安婦をさせられたと訴えており、うち2人は初来日という。韓国の李容洙(イヨンス)さん(87)は「私たちが交渉も合意もしていない日韓合意には意味がない。改めて日本政府に公式謝罪と賠償を求める」と語気を強めた。フィリピンのエステリータ・ディさん(85)は「安倍首相は『強制連行を示す資料はない』と言ったそうだが、私は14歳のとき、日本兵に強制的に連行された」と語った。(編集委員・北野隆一)