大阪府警が覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕した女が、府警新北島別館（大阪市住之江区）での取り調べ中、証拠として示された覚醒剤を盗み、留置場で使用していた疑いがあることが、府警への取材で分かった。取り調べは西成署員２人で臨んでいたが、気づかなかったという。署は女を覚醒剤を盗んだ窃盗容疑などで捜査中だが、「詳細は言えない」としている。

府警によると、１０月上旬、西成署が女を同法違反（使用）容疑で逮捕し、同罪で起訴された。府警はその後、同法違反（所持）の疑いでも女を調べていた。

西成署の警察官が新北島別館の取調室で女を取り調べていた際、女の前に「これはあなたが持っていたものですか」と、ポリ袋入りの覚醒剤を提示。女が別館の留置場に戻った後、留置管理担当者から同署に「（女が）覚醒剤を持っている」と連絡があった。留置場で、覚醒剤を使用した疑いがあるという。

ポリ袋はなくなっていないため、府警は、女が覚醒剤だけ取りだして取調室から持ち出したとみている。西成署は「なぜ捜査員が気づかず、（女が）どのように覚醒剤を持ち出したかは捜査中」としている。