コンサートホール「ルバタクラン」での犠牲者90人の名前が刻まれたプレートの前に、花を手向ける男性=13日、パリ、青田秀樹撮影
パリ同時テロから1年となる13日、惨劇の現場で追悼式典があった。郊外のサッカー場、市東部のカフェやレストラン、コンサートホール。オランド大統領やイダルゴ・パリ市長らが黙禱(もくとう)をささげ、犠牲者の名を刻むプレートを除幕した。
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90人が命を落としたホール「ルバタクラン」は12日夕に営業を再開した。式典では、亡くなった人の名が1人ずつ読み上げられていった。親友を失ったというアンジェリック・ドゥモワさん(26)は「手をさしのべてくれた人たちに感謝したい。コンサートに行き、テラスに座り、冗談を言い合う暮らしを続けていく」と話した。
今年も南仏ニースなどでテロが続く。イスラム過激主義に染まった若者らの犯行は、イスラム教徒への偏見を呼び、シリアなどから流入する難民にテロリストが紛れていないかと警戒する人もいる。カフェバー「ボン・ビエール」近くのプレートにロウソクを手向けた男性(65)は「苦しい時こそフランスは一つになるんだ」と語った。(パリ=青田秀樹)