シリア北部アレッポで今月14日、戦闘で破壊された建物のがれきのそばを歩く人たち=ロイター
シリア北部アレッポで15日、10月下旬以降ほぼ停止状態にあった空爆が再開された。朝日新聞のインターネット電話取材に応じた複数の住民によると、少なくとも4人が死亡、7人が負傷したという。
反体制派が拠点とする東部地区の大工アブドゥルラティフさん(53)によると、15日朝に戦闘機の小隊が飛来し、爆弾を次々投下したという。同地区のジャーナリスト、イブラヒムさん(29)は戦闘機とヘリコプターによる空爆を目撃。空爆は同日朝から夕方までに40回以上あったといい、「大規模無差別に行われている。ロシア軍と政権軍はここを焦土にする作戦だ」と語った。
同地区は今夏以降、政権軍に包囲され、食料や医薬品が不足。国連が備蓄・配給していた食料も11月上旬で底をついた。ロシア軍と政権軍は10月下旬に空爆を一時停止し、住民に避難を促したが、反体制派関連団体によると、大半は避難できなかったという。(イスタンブール=春日芳晃)