梶本樹李(たつき)ちゃん(4)=堺市北区に住民票=の行方不明事件で、父親で鉄筋工の卓(すぐる)容疑者(35)=傷害致死容疑で逮捕=が「(樹李ちゃんの)遺体を埋める際、ゴム手袋をはめ、その後捨てた」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は遺棄時の重要証拠になるとみて、17日午前、大阪と奈良の府県境の山中で捜索を再開した。
捜査関係者によると卓容疑者は、5月下旬に樹李ちゃんの遺体を布団でくるみ、上からポリ袋に包んで大阪府千早赤阪村の山中に車で運んだと説明。川辺付近に遺体を埋めた際、えんじ色のゴム手袋をしていて、その後、布団などとともに、埋めた場所から奈良県側に数百メートル入った山中に捨てたと供述している。
府警は15日、同村の山中で男児とみられる遺体を発見。ゴム手袋は傷みにくいため、樹李ちゃんの遺留物や卓容疑者の指紋が残っていれば、遺体の身元特定や死体遺棄容疑での立件で重要証拠になるとみている。
府警は当初、遺体が発見された現場から東に約500メートルの奈良県御所(ごせ)市の山中の崖付近を捜索。布団やポリ袋数枚を押収し、鑑定している。17日は、千早赤阪村の川辺と御所市の崖の2カ所を捜索したという。