埼玉県の朝霞地区一部事務組合県南西部消防本部(本部・朝霞市)は21日、保険金を不正請求して総額約86万円を受け取ったなどとして、新座消防署の消防司令補(36)ら2人を免職とするなど、男性職員6人を懲戒処分にしたと発表した。県警は同本部から相談を受け、事実関係を調べている。
発表によると、免職処分を受けたもう一人は和光消防署の消防副士長(28)。同署の消防司令補(36)と消防士(21)、新座消防署の消防士(20)が停職6カ月、朝霞消防署分署の消防副士長(25)が減給(10分の1)3カ月。処分はいずれも10月19日付で、減給の消防署副士長は「やっていない」と話しているという。
同本部によると、昨年から今年9月にかけて、免職となった消防司令補が友人の整骨院院長とともに同僚や部下を巻き込み、公務外の野球部や水泳部で加入していたスポーツ安全保険の保険金を、診察日数を水増しして不正に受け取っていたという。免職の2人は10万円単位で複数回、停職の3人は1~2回、不正請求をしたという。
減給処分の副士長が上司に相談して発覚。同本部は職員の名前を公表せず、動機や金の使い道についても「聞いていない」として明らかにしていない。(斯波祥)