17都府県のコンビニエンスストアのATMで5月、約18億6千万円が一斉に引き出された事件に絡み、福岡県警が今月、指定暴力団工藤会(北九州市)の傘下組織組員2人の関係先を窃盗などの疑いで家宅捜索していたことが、捜査関係者への取材で分かった。
一連の事件では、現金を引き出す「出し子」役をしたとして、県警が指定暴力団神戸山口組(兵庫県淡路市)系組員らを逮捕した。県警は、複数の指定暴力団が事件に関与したとみて調べる。警察庁も各都府県警と連携して全容解明を進めている。
捜査関係者によると、工藤会系の組員2人は5月15日早朝、福岡県内にあるセブンイレブンのATMで、偽造カードで現金計百数十万円が引き出された事件に関与した疑いがあるという。大分県内にある関係先の家宅捜索では大麻が見つかり、県警は2人を大麻取締法違反容疑で逮捕した。
福岡県内では、セブンイレブンとファミリーマート計121店舗で計約1億5千万円の被害が確認されている。