無人探査機「嫦娥5号」任務の月試料の引き渡しイベントが19日、中国科学院国家天文台で行われた。中国科学院院長で、党組書記の侯建国氏は国家航天局から渡された重さ1731グラムの嫦娥5号任務の月試料を、正式に国家天文台に引き渡した。また国家天文台台長の常進氏に嫦娥5号任務の月試料の責任状を授与した。科技日報が伝えた。
中国科学院国家天文台は今後、月試料の保管、調整、処理に取り組み、体系的な分析研究活動を企画・展開し、月の起源と太陽系の変化の歴史に対する科学的認識を深め続けていく。
侯氏は「嫦娥5号探査機は月で採取した試料を地球に持ち帰り、中国初の地球外天体からのサンプルリターンを実現した。人類の44年ぶりの月からのサンプルリターンでもある。これにより中国は世界で3番目に月からサンプルリターンした国になった。国は嫦娥5号任務の月試料を正式に中国科学院に引き渡した。これは崇高な栄誉であり、中国科学院に委ねられた重大な責任でもある」と述べた。
中国科学院は中国月探査事業の発起者、計画者、実行者の一つだ。嫦娥1号から5号までの任務において、中国科学院は科学目標とペイロード搭載プランの論証を担当した。地上応用システム、ペイロードサブシステム、超長基線電波干渉法(VLBI)軌道測量サブシステム、複数の重要関連製品の研究・製造任務を担当するとともに、先頭に立ち科学研究活動を企画した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月21日