自分を追い込むため、マスクをつけて練習する関学大のLB山岸主将
アメリカンフットボールの全日本大学選手権は来月4日、決勝の甲子園ボウル出場をかけ、東日本と西日本の代表決定戦がある。今季から西日本のトーナメントに関西学生リーグ2位校も組み込まれ、決定戦は大方の予想通り関学大(関西1位)と立命大(同2位)の対戦となった。大一番を前に29日、関学大が記者会見を開いた。
リーグ戦での全勝対決は22―6で関学の勝ち。立命は27日、西日本代表決定4回戦で名城大(東海)を下して、再戦にこぎ着けた。会見で関学の鳥内秀晃監督(58)は「こないだは反則とターンオーバーで、向こうは自滅と思ってるはずや。ウチは何も圧倒してない。向こうが勝手に崩れただけ。1対1では向こうが上や。残りの日数で勝負できるようになるまでやりきるだけです」と語った。
主将のLB山岸明生(4年、中大付)は、リーグ戦で勝っていながら、次に負ければ即引退という状況に、「正直、怖さはある」と打ち明けた。その上で、「それでもここで負けるわけにはいかないし、次に勝てば大きな意味がある。目標の日本一のため、前を向いて、230人の部員全員で立命に挑戦したい」。
関学は過去2度、1シーズンに立命と2度戦っている。1996年は京大、関学、立命が6勝1敗で同率優勝。甲子園出場を決める三つどもえプレーオフで、関学はリーグ戦に続いて立命に負けた。2004年はリーグ戦で勝ったが、立命と同率優勝になって臨んだプレーオフで負けた。つまり、関学は1シーズンで立命に2度勝ったことはない。最近、関学の4年生は04年のプレーオフの映像を全員で見た。山岸は「歴史を変えたい」との思いを強くしたという。
副将のOL松井和史(かずふみ、4年、関西学院)は1年のライスボウルからずっと、関学オフェンスの最前線でぶつかり続けてきた。今季は夏合宿前のけがが長引き、第4節から戦列に復帰した。「いままで、いいことも悪いこともありました。でも、次に負けたら、そういうことが全部なくなる。そう考えると、いまも緊張してます」
昨年はOLの先発5人のうち、…