改修工事中のはるか夢球場。バックネット裏のメインスタンドは岩木山をイメージした三角形の外観になる=11月11日撮影
青森県高野連の定例理事会が2日開かれ、来夏の第99回全国高校野球選手権青森大会は、準々決勝以降の試合を弘前市のはるか夢球場で開催することが決まった。開幕は7月13日で、開会式は青森市営球場で行われる。
抽選会は6月22日、決勝は7月26日の予定。会場は八戸長根、メイプル(六戸町)を加えた4球場となる。
理事会では、今夏の全国選手権大会に出場した八戸学院光星の仲井宗基監督が甲子園での経験を報告。1回戦の市尼崎(兵庫)戦、2回戦の東邦(愛知)戦ともに「完全にアウェーの試合だった」と述べ、「選手にとって心の部分が技術に大きく影響すると実感した」と話した。
■最大1万4800人収容・弘前で決勝初めて
来夏の青森大会決勝が行われる「はるか夢球場」は現在改修中で、来年6月上旬には、全面人工芝で最大1万4800人収容の球場に生まれ変わる予定だ。両翼は93メートルから100メートルに、中堅は120・7メートルから122メートルに広がる。県内最大規模の球場として、同月28日には、県内で29年ぶりのプロ野球1軍戦が行われることが決まっている。
「1県1代表制」となった1978年の第60回大会以降、夏の青森大会の決勝は基本的に青森市内の球場で行われてきた。アクセスの良さや設備、駐車場の確保などが理由とされる。79年の第61回大会と82年の第64回大会では、八戸市内の球場で決勝が行われたこともあったが、弘前市で決勝が行われたことはない。
来年の決勝会場がはるか夢球場になった理由について、県高野連の高橋聡理事長は、県内唯一の人工芝球場で、イレギュラーバウンドが少ないことや整備の時間が短くて済むことなどを挙げる。「立派な球場なので、ぜひ一度使ってみようという話になった」と話す。
開会式は、参加校数が多いため、アクセスを考慮して例年通り青森市営球場で行う。準々決勝からはすべての試合をはるか夢球場で行うが、勝ち残った学校については、人工芝に慣れるための練習時間も設ける予定という。
再来年以降も決勝をはるか夢球場で行うかはまだ未定だ。高橋理事長は「来年使ってみてから考えたい」と話している。(山本知佳)
◇
この日発表された日本学生野球協会優秀選手賞候補と表彰選手は次の通り(敬称略)
日本学生野球協会優秀選手賞候補 奥村幸太(八戸学院光星)▽県高体連優秀選手賞候補 伊藤優平(同)、佐藤宏祐(八戸西)▽県高野連優秀選手賞 小林直輝(八戸学院光星)、竹本祐瑛(八戸西)、田城飛翔(八戸学院光星)、内山昂思(青森山田)、岩渕玄(青森北)、小野佑希(青森商)、小西巧(弘前学院聖愛)、長尾怜央(弘前東)、石戸谷黛政(八戸工大一)、棟方晃熙(五所川原工)、小谷真勇(大湊)▽功労賞 秋田紘葵(青森東)、横山雄大(青森)、青山尚登(金木)、大平佳生叶(七戸)、林英治(三本木)、白板歩(名久井農)、佐々木大真(むつ工)