3日夜、ソウル市中心部であった大規模抗議集会。午後7時から1分間、「抗議の消灯行動」を行った(下)=東亜日報提供
在韓米国大使館が3日にソウルであった大規模抗議集会を支援したとの誤解が広がり、関係者を当惑させている。集会参加者が3日午後7時から1分間、「抗議の消灯」をした際、大使館も偶然、消灯したのが原因。米韓関係筋によれば、週末工事が原因だった。
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集会参加者らは、2014年4月の旅客船セウォル号沈没事件の際、朴槿恵(パククネ)大統領の行動がはっきりしなかった7時間に抗議するため、1分間、参加者が持ち寄ったロウソクなどの火を消した。その際、集会場そばの米大使館も消灯したという。
このため、多くの韓国メディアが5日までに「米大使館も集会を支持か」という記事を掲載。同日の国会特別調査委員会でも野党議員が「米国も集会を支持している」と指摘する騒ぎになった。
韓光玉(ハングァンオク)大統領秘書室長は5日の国会答弁で「私が聞く限り、事実と異なる」と反論した。米韓関係筋によれば、米大使館は建設から約50年がたち、施設が老朽化。先週末は暖房施設の更新工事のため、電気をつけたり消したりする作業を繰り返していたという。(ソウル=牧野愛博)