アンドリュー・パズダー氏=ロイター
トランプ次期米大統領は8日、労働長官に米大手ハンバーガーチェーン経営者のアンドリュー・パズダー氏(66)を起用することを決めた。パズダー氏はオバマ政権下で進めた医療保険制度改革(オバマケア)や最低賃金の引き上げに反対しており、労働者を取り巻く政策が大きく転換する可能性がある。
パズダー氏は、日本を含む40カ国でバーガー店「カールスジュニア」などを運営するCKEレストランツの最高経営責任者(CEO)。米メディアによるとトランプ氏に助言や資金面での支援をしてきた。トランプ氏は声明で「彼は雇用の創出を妨げる不必要な規制の負担から、零細企業を守るだろう」とコメントした。
パズダー氏は、最低賃金の引き上げや労働規制の反対派で知られる。オバマ政権が今年、残業代を引き上げる規制を出した際、パズダー氏は米誌に寄稿し、「経営者向けの規制の迷路を増やすだけ。現実社会は労働省のエクセルの表とは大違いだ」と批判した。
米国の最低賃金は、2009年…