古川敬氏さん
長崎県対馬市豊玉町で父娘2人が死亡した放火・殺人事件で、父親の古川敬氏(けいし)さん(65)が使っていた軽トラックが、住宅から数キロ離れた隣町で見つかったことが県警への取材で分かった。県警は事件後に使われた可能性もあるとみて、放置された経緯を調べる。
住宅全焼で2人死亡、放火・殺人容疑で捜査
司法解剖の結果、敬氏さんと次女聖子さん(32)の死因は頭部外傷の疑いが強いと判明。県警は10日、殺人と放火容疑で対馬南署に捜査本部を設けた。
捜査本部の説明では、2人が死亡したと推定されるのは火災が起きた7日午前7時半ごろ。捜査関係者によると、遺体には煙を吸った跡がなく、県警は2人の殺害後に何者かが火を放ったとみている。
一方、軽トラックは豊玉町の南隣にある対馬市美津島町で見つかった。捜査本部はいつから放置されていたのかなどを調べる。
火災では木造2階建て住宅が全焼し、敬氏さんは家の裏手の屋外で、聖子さんは屋内でそれぞれ見つかった。2人とも頭に外傷があり、頭の骨が折れるなどしていた。