広島・長崎への原爆投下や東京電力福島第一原発の事故など、日本が直面してきた核をテーマにした現代アートの展覧会が、東京都品川区のギャラリー「ＵＲＡＮＯ」で開かれている。

企画したのは、美術コレクターで会社員の島林秀行さん（３５）＝都内在住。「原爆投下から７１年、原発事故から５年半たったが、核兵器も原発も多くの人々に影響するものであり続けている。核を切り口に、見た人が自由に何かを感じられる空間を作りたい」と、今回は展覧会を作る側に回った。

展覧会名は「Ｕｎｃｌｅａｒ ｎｕｃｌｅａｒ」。直訳すると「あいまいな核」となる。島林さんは１０代後半から美術館やギャラリーを数多く巡ってきた。「戦後の日本美術を見渡すと、多くの作家が核の存在にも向き合い、優れた作品を生み出している」と話す。ギャラリーの協力を得て、写真家の石内都さんや故・東松照明さん、美術家の高嶺格（たかみねただす）さんら計７人の作品を展示した。

展示は原爆と原発の存在を同時に提示する内容になっている。

原発をテーマにしたものの一つ…