アンカラで19日、スピーチをするロシアのアンドレイ・カルロフ大使。直後に銃撃された=AP。左後方が容疑者の男
トルコの首都アンカラで19日夜、アンドレイ・カルロフ駐トルコ・ロシア大使が警察官の男に銃で撃たれ、死亡した。ロシアのプーチン大統領は同夜、ラブロフ外相らと緊急会合を開き、殺害は「ロシア・トルコ関係の正常化とシリア和平に対する妨害」と指摘。テロ対策でトルコと連携を強化する考えを示した。20日にはロシアの捜査担当者18人がアンカラに到着し、トルコの治安当局と合同で捜査を始めた。
ロシア大使銃撃の男は警察官 シリア巡り不満か トルコ
事件はアンカラ中心部の文化センターで開かれた写真展の開幕式の最中にあった。警察官のメブリュト・メルト・アルトゥンタシュ容疑者(22)は射殺されたが、大使への発砲後にトルコ語で「アレッポを忘れるな。シリアを忘れるな」と叫んでおり、治安当局はシリア内戦との関連を含めて動機を調べている。
大使が任地の警察官に殺害される異常な事件。プーチン氏は「誰が犯人に指示をしたかを知らなければならない」と述べ、トルコ政府は無関係という見方を示した。その上で「対応策はおそらくただ一つ。テロとの戦いの強化だ」と述べた。警備態勢の不備などトルコ側の責任を問う発言は避けた。
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