都留文科大(山梨県都留市)で、2007年度以降に入学して教職課程を履修した学生の一部が、教員免許取得に必要な科目を履修していなかったことが28日わかった。文部科学省の指摘を受けた同大が確認したところ、中学社会科と高校地理歴史・公民科の教科に関する科目で、教育職員免許法施行規則が求める要件を一部満たしていなかった。卒業生を含め、約400人に補講をするという。
同大によると、履修漏れがあったのは、選択必修の日本史学、東洋史学、西洋史学、地理学のそれぞれ「Ⅰ」「Ⅱ」の8科目。施行規則は教科に関する日本史、外国史、地理学などの科目を「一般的包括的な内容を含むものでなければならない」としている。だが、例えば日本史学でⅠを「古代~近世史」、Ⅱを「近・現代史」として時代を分けたりしており、文科省は「どちらか一方では条件を満たさない」と判断した。
同大は来春に教員免許を取得予定の4年生83人に補講をする。履修漏れで免許を取った卒業生にも、「できるだけ履修が望ましい」とする文科省の意向を受け、教員を派遣しての補講などを検討中。対象は約300人を見込む。履修漏れは、今年3月に同大が提出した教職課程の変更届を文科省が調べて判明した。