朴槿恵(パククネ)韓国大統領を巡る一連の疑惑で、韓国特別検察官の捜査チームは2日、朴氏の側近だった李丙琪(イビョンギ)元駐日大使(69)の自宅を家宅捜索した。捜査当局は、朴政権下の大統領府が作っていたとされる、政権に批判的な文化人リストに関わる容疑としており、李氏の事情聴取も視野に入れている模様だ。
劉震竜(ユジンリョン)元文化体育観光相によれば、リストは朴政権に批判的な文化人や団体を支援しない目的で、2013年8月に就任した金淇春(キムギチュン)大統領府秘書室長が指示して大統領府に作らせたという。李氏は、金氏の後任として15年春から16年5月まで秘書室長を務めた。
李丙琪氏は朴政権下の駐日大使として、従軍慰安婦問題などで悪化した日韓関係の改善に尽力し、その後、情報機関の国家情報院長も務めた。(ソウル=牧野愛博)