名古屋駅行きのリムジンバスに「貨客混載」のサービスで預かったスーツケースを積み込むヤマト運輸の社員=2016年11月1日、愛知県常滑市の中部空港
乗客が乗るバスに宅配便の荷物を載せて走る「貨客混載」の実証実験が、中部空港で始まっている。日本を訪れた外国人の利便性を高めるのが目的だという。
中部空港のバスターミナルを出発した名古屋駅行きの名鉄バスのリムジンバスに、乗客ではないタイ人の観光客が預けたスーツケースが積み込まれた。スーツケースは名古屋駅に到着後、ヤマト運輸の配送員が回収。客が泊まる予定にしている名古屋駅近くのホテルのフロントに届けられた。客は周辺の観光を楽しみ、ホテルにチェックインする際、スーツケースを受け取った。
実証実験は、国土交通省中部運輸局が、ヤマト運輸と名鉄バス、中部空港に働きかけて実現。2016年11月から始まっている。中部運輸局の担当者は「訪日客が手ぶらで動けるようになり、観光先での体験や買い物といった消費がより促される」と目的を語る。
国交省によると、16年は日本…