技術実証実験衛星「天琴1号」の第1期実験結果がこのほど、国際的な学術誌「Classical Quantum Gravity」に掲載された。結果によると、天琴1号が軌道上で検証したすべての技術指標は任務の予想された目標を上回っただけでなく、国内同類技術の最高水準をも上回った。一部の技術指標は中国の現在の指標を2桁以上引き上げた。人民日報が伝えた。
中国科学院院士で、中国宇宙重力波探査「天琴計画」首席科学者の羅俊氏によると、天琴1号の中核的任務は宇宙慣性基準技術の検証だ。これは宇宙重力波探査技術体系におけるコア技術の一つだ。これには高精度慣性センシング、μN級連続アジャスタブル微推進、無曳航制御という3つのキーテクノロジー、及び高精度レーダー干渉測量技術や高安定性温度制御技術、高精度質量中心点制御技術が含まれる。
天琴1号は2018年10月に国家航天局によって正式にプロジェクトとして立ち上げられ、2019年12月20日に山西省太原市から打ち上げられた。天琴計画の6大技術の軌道上での検証任務を担当する、天琴計画「0123」テクノロジー・ロードマップの重要な一環だ。天琴計画は中国の宇宙重力波探査関連の重大科学計画で、羅氏が2014年3月に提唱した。同計画は2035年頃に地球から約10万キロ離れた軌道上に衛星3基を配置し、辺長が約17万キロメートルの正三角形を作り、宇宙重力波探査天文台を構築し、天文学や宇宙学、基礎物理の最先端の研究を展開する。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年8月27日