沖縄県石垣市の自宅で乾燥大麻を持っていたとして大麻取締法違反(所持)の罪に問われた元俳優の高樹沙耶(本名・益戸育江)被告(53)と、会社役員森山繁成被告(58)の初公判が23日、那覇地裁(潮海〈しおみ〉二郎裁判長)であった。高樹被告は大麻所持について「私のものであるというのが違う」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。
高樹沙耶被告、起訴内容を否認 大麻所持罪で初公判
起訴状によると、高樹被告と森山被告は昨年10月25日、石垣市の自宅で乾燥大麻約55グラムを所持していたとされる。
森山被告は「すべて私の大麻です」と起訴内容の一部を認めたものの、「みだりに所持していたわけではない」と主張。弁護側は「治療のために使っていたもの」と述べた。高樹被告は被告人質問で、大麻を吸引したことは認めた。
2人と同じ罪で起訴された無職小見(おみ)祐貴被告(26)の初公判は25日に那覇地裁である。
高樹被告は1982年、俳優として映画でデビューし、テレビドラマなどで活躍。2012年に石垣市に移住し、宿泊施設「虹の豆・浮世離れ」を運営していた。16年7月には参議院選挙(東京選挙区)に新党改革から立候補し、「医療大麻の研究推進」を訴えていたが落選した。(小山謙太郎)