熊本の被災地にひな人形を持参する準備をする星野正利さん=福岡県うきは市吉井町若宮の鏡田屋敷
白壁の街並みが美しい福岡県うきは市吉井町は、2月になると「筑後吉井おひなさまめぐり」で華やぐ。この催しの実行委員会が、熊本地震で大きな被害が出た熊本県西原村と益城(ましき)町に、ひな人形を飾る。約1カ月間、仮設住宅の集会所などに飾り、被災者に春の彩りとささやかな癒やしを届ける。
「おひなさまめぐり」は、町内の旧家などに伝わる江戸時代から現代までのおひなさまを、古民家や観光施設など約20カ所に飾る催し。春のまち巡りの催しとして定着している。25回目の今年は2月11日~4月3日に開かれる。
熊本県での展示は「おひなさまめぐり熊本会場」と名付けた。発案したのは実行委メンバーで、観光ガイド団体「筑後よしい案内人」会長の星野正利さん(74)。おひなさまめぐりには熊本県から団体客がよく来ていたことから「ご恩もある。被災した人を、微力かもしれないが、なぐさめたい」と仲間に呼びかけた。被災地で活動するボランティアに市観光協会を通じて打診すると「歓迎されるだろう」と言われた。
展示場所は、西原村が生涯学習センター「山河の館」や小森仮設団地の4集会所など計8カ所。益城町は「益城復興市場・屋台村」やテクノ仮設団地の5集会所など計7カ所。星野さんら実行委員会メンバーや市民ボランティアらが、西原村には28~29日、益城町には2月4~5日に行き、飾り付けをする。
持参するひな人形は、市管理の…