ファミリーレストラン大手すかいらーくが9日発表した2016年12月期決算は、純利益が前年比20・5%増の182億円となり、過去最高を更新した。主力の「ガスト」のメニュー見直しなどが奏功した。成長を加速させるため、今年から3年で450店を新たに出店する方針も発表した。
売上高は同1・0%増の3545億円、営業利益は同12・4%増の312億円だった。売上高の4割を占めるガストは、若年層の客足が鈍るなど昨年前半は苦戦したため、同6月にメニューの8割を刷新。一皿の量を増やして価格を下げるなどテコ入れし、昨秋以降は急回復したという。
好調な業績をさらに押し上げるため、16年は都心部を中心に49店にとどめた新規出店数を、17年だけで100店に増やす。出店先も郊外のロードサイド中心に方針転換する。谷真社長は「ガストや(中華レストランの)バーミヤン、トンカツ専門店など地域に合った店を投入する」と話した。
一方で、課題になっている人手不足に対処するため、24時間営業の見直しを進める。営業時間が減ることで、収益への影響も見込まれるが、谷社長は「働き方改革を進めることが、今後の出店を支える人材確保につながる」と話した。