京都府立医科大付属病院=京都市上京区、増谷文生撮影
恐喝罪で実刑確定後も持病を理由に服役していない暴力団組長について、京都府警は、刑務所への収容を逃れる目的で虚偽の診断書などが作られた疑いがあるとして、診断書作成に関わった京都府立医科大付属病院と同大学=いずれも京都市上京区=を虚偽公文書作成などの疑いで近く強制捜査する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。大阪高検は14日にも、組長に任意出頭を求めて収容する。
収容されるのは、山口組系淡海(おうみ)一家総長の高山義友希(よしゆき)元被告(60)=京都市左京区。指定暴力団会津小鉄会の故高山登久太郎元会長の長男で、山口組ナンバー2の高山清司受刑者(69)らと共謀し、土木建築業者から多額の金銭を脅し取ったとして2010年に逮捕され、15年6月に最高裁で懲役8年の実刑判決が確定していた。
捜査関係者によると、高山元被告は逮捕後に保釈され、恐喝罪に問われた刑事裁判の係争中に持病の腎臓病が悪化。京都府立医大付属病院で14年7月、生体腎移植の手術を受けた。さらに翌15年に最高裁で実刑が確定後、同病院の主治医らが腎炎発症の危険性などを指摘する診断書を作成。高山元被告側から、大阪高検に診断書が提出されていた。
刑事訴訟法は、懲役刑が確定し…