財務省が森友学園との国有地取引に関する決裁文書を改ざんした問題で、高松市の男性(70)が16日、改ざん時に同省理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官(60)に対する虚偽公文書作成容疑などの告発状を東京地検に送った。東京地検は今後、受理や大阪地検への移送について検討するとみられる。
この問題では、財務省の太田充理財局長が16日の衆院財務金融委員会で佐川氏について「(改ざんを)知っていたと思う」と述べている。男性は告発状で、改ざんが虚偽公文書作成、公文書偽造などの罪に当たると指摘している。
大阪地検特捜部はこれまでに、国有地取引に関連して背任や証拠隠滅、公用文書等毀棄(きき)容疑などの告発を受理しており、財務省や近畿財務局の担当者らに任意で事情を聴いている。