暴力団組長が刑務所に収容されないよう虚偽の診断書を作った疑いがもたれた事件で、京都地検は近く、虚偽有印公文書作成・同行使容疑で書類送検された京都府立医科大付属病院(京都市)の前院長(65)と担当医(45)を不起訴処分にする。捜査関係者が明らかにした。医師の裁量について慎重に判断したとみられる。
捜査関係者によると、2人は2015年8月、恐喝罪などで実刑が確定した指定暴力団山口組の直系組長について、腎臓が刑務所収容に耐えられる状態ではないとする意見書を大阪高検に提出。高検は収容を見送った。意見書に虚偽の疑いがあるとして、京都府警は今年10月、2人を書類送検していた。
組長は意見書が出された前年、同院で腎移植手術を受けた。府警は医療データを精査し、腎臓は完治していたと判断した。
一方、前院長は「腎機能障害の…