押収物を運び出す京都府警の捜査員ら=14日午後2時3分、京都市上京区、内田光撮影
恐喝罪で実刑確定後も持病を理由に刑の執行が停止されていた暴力団組長をめぐり、京都府警は14日、大阪高検が服役の可否を判断する際に京都府立医科大付属病院の吉村了勇(のりお)院長(64)らが虚偽の意見書や診断書を作った疑いがあるとして、同病院と同医科大を虚偽公文書作成などの容疑で家宅捜索した。
一方、京都市にある民間大手の「康生会・武田病院」(京都市下京区)の医師についても、組長が重度の心臓病にかかっているとした虚偽内容の意見書を作った疑いが浮上。府警は近く同病院を強制捜査する。
刑の執行が停止されていた山口組系暴力団組長の高山義友希(よしゆき)受刑者(60)=京都市左京区=は14日朝、大阪刑務所に収容された。
捜査関係者によると、高山受刑者は刑事裁判の係争中に腎臓病を悪化させ、府立医大病院で2014年に生体腎移植の手術を受けた。その後、手術執刀医の吉村院長や担当医が重症化の恐れを指摘して「拘禁に耐えられない」とする意見書を作成。15年8月に大阪高検に提出されたという。
武田病院の医師は昨年2月上旬に提出した意見書に「重症心室性不整脈」との病名を記載。「これからも不整脈が頻発する」などと説明し、命に関わる重篤化の危険性も指摘していたという。
これらの意見書などは、大阪高…