ベルリン国際映画祭で「彼らが本気で編むときは、」が上映され、荻上直子監督(右)や桐谷健太が記者会見に参加した=ベルリン、伊藤恵里奈撮影
生田斗真がトランスジェンダーの役を演じた「彼らが本気で編むときは、」が25日に公開される。「かもめ食堂」の荻上直子監督が、「人生においても映画監督としても、第二章の始まり」と宣言した意欲作。一足先にお披露目されたベルリン国際映画祭では、生田や恋人役の桐谷健太らが監督とレッドカーペットを歩いた。
特集:ベルリン国際映画祭
小学5年生のトモ(柿原りんか)は、母親(ミムラ)が突然失踪して、叔父のマキオ(桐谷)の家に身を寄せる。マキオはリンコと名乗る美しい女性(生田)と暮らしていた。リンコは戸籍上は男性だが、女性として生きている。トモは戸惑いつつも、リンコの手料理とさりげない優しさに触れて、次第に心を開いていく。
3年前の朝日新聞の記事がきっかけになった。幼い頃から女の子になりたい息子をもった母親が、思春期になった子のために「ニセ乳」を作った話が紹介されていた。監督は以前米国に滞在したとき、多くのLGBT(性的少数者)を自然にみかけた。「でも日本に戻ると出会わない。ずっと違和感があった。この話をぜひ映画化したいと思った」と振り返る。
リンコのしぐさや言葉遣いはお…