A組に合流してブルペンで投げるソフトバンクの寺原隼人
プロ野球16年目のソフトバンクの寺原隼人が21日、主力中心のA組キャンプに合流し、早速ブルペンに入った。
捕手を座らせ、昨秋から本格的に取り組むシュートなどを交えて70球を投げた。宮崎キャンプはB組でスタートし、同じ敷地内で調整を続けていたが、この日から摂津正、松坂大輔ら他のベテランとともにA組に入った。
昨季は14試合の登板にとどまり、中継ぎで2勝。「どんどん良い選手が増える中で勝ち残らないといけない」と危機感を抱く。巻き返しを狙う33歳の右腕は「スタイルを変えていかないと。同じではダメ」。
投球の幅を広げるために選んだのが、右打者の内角を突くシュート。150キロ台の直球で押す、かつてのような投球スタイルではなく、「ストライクゾーンをより有効に使っていけたら。結果的に詰まらせたり、打たせて取ったり」と横の揺さぶりを意識する。
19日の紅白戦では、出身地・宮崎のファンが見守る中で1イニングを投げて無失点。「(シュートは)実戦で投げて試してという感じ」。先発、中継ぎの役割も「臨機応変に」とこだわらない覚悟だ。新たな武器を仕上げ、まずは開幕1軍をめざす。=宮崎(甲斐弘史)