八回表、三塁走者・西岡のタッチアップの判定を巡って球審(右)に抗議する王監督=ロイター
7日に第4回WBCの初戦を迎える侍ジャパン。第1回大会から、数々の激闘を繰り広げてきた日本代表の名場面を振り返った。
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第1回大会(2006年)、日本優勝をより劇的にしたのが、2次リーグ初戦の米国戦で起きた「疑惑の判定」だった。
同点の八回、日本は1死満塁から岩村が左翼へ飛球を打ち上げる。三塁走者の西岡はタッチアップした。
米国側は「西岡の離塁が早かった」と抗議したものの、三塁付近で見ていた二塁塁審は生還を認めた。ところが、米国監督の抗議を受けた球審で大リーグでも審判経験のあるボブ・デービッドソンが、この判定を覆し得点を取り消した。
今度は王監督が抗議したが、実らず。結果的にサヨナラ負け。王監督は試合後「野球のスタートした国であるアメリカで、こういうことがあってはいけない」と、きっぱり言った。
その後、日本はメキシコに勝ち韓国に敗れ、1勝2敗。それでも失点率の差で準決勝に進出し、最後は世界一に。地獄から天国の展開に、ファンは熱狂した。