佐川急便の運転手が勤務中の駐車違反を免れようと知人らを身代わりに出頭させた事件で、警視庁は新たに、佐川急便城北営業所(東京都板橋区)の係長2人を含む、都内8営業所の社員ら計44人を犯人隠避と犯人隠避教唆容疑で書類送検し、3日発表した。一連の身代わり出頭事件の検挙者はこれで計106人となった。
交通捜査課によると、今回書類送検されたのは、城北、渋谷、城西、城南、足立、杉並、世田谷用賀、台東の各営業所の社員24人を含む、27~66歳の男女計44人。昨年1月31日~8月25日、足立区など都内の9区内で業務中に駐車違反をした際、家族や知人に身代わりで出頭させた疑いが持たれている。社員らは「(配達の車に乗れない)下車勤になると仕事がまわらなくなり、係の評価が下がる」「違反が明らかになると反省文を作成させられるなど見せしめにされ、ペナルティーが厳しかった」などと話しているという。
警視庁は昨年11月、東京営業所(江東区)内で組織ぐるみで身代わり出頭があったとして、係長ら6人を逮捕。その後、東京営業所以外で身代わり出頭がないか調べていた。