兵庫県・淡路島の洲本市で2015年3月、住民5人が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた無職平野達彦被告(42)=同市中川原町中川原=の裁判員裁判が3日、神戸地裁(長井秀典裁判長)であった。検察側は論告で、「身勝手で強い非難に値する」として死刑を求刑した。判決は22日に言い渡される。
洲本5人刺殺、被告が無罪主張 「脳をジャックされた」
平野被告は事件前に精神障害による措置入院歴があり、公判では刑事責任能力が争点になった。
検察側は論告で、事件前にインターネットで殺人の量刑やナイフの使い方を調べるなど計画的な犯行だったと指摘。精神鑑定の結果も考慮し、「動機形成に精神障害の影響はあったが限定的。犯行時にはなく、攻撃的な平素の人格で殺害を実行し、完全責任能力があった」と述べた。
平野被告は公判で、殺害行為を…