ティラーソン米国務長官=AFP時事
ティラーソン米国務長官が今月、日本を訪問する方針を固めたことがわかった。17日を軸に最終調整しており、中国と韓国も訪れる。ティラーソン氏の訪日は初めてで、トランプ政権の閣僚としては2月のマティス国防長官に次ぎ2人目。複数の日米関係筋が3日、明らかにした。
ティラーソン氏は、安倍晋三首相や岸田文雄外相と会談する予定。日韓両国とは、北朝鮮が進める核・ミサイル開発問題や金正男(キムジョンナム)氏の暗殺事件、地域情勢について協議する。加えて中国とは4月前半にも予定する習近平(シーチンピン)国家主席の訪米について調整する方針だ。
ティラーソン氏は2月1日に就任してから、同月中旬に主要20カ国・地域(G20)外相会議に出席するためドイツを訪れたほか、同22~23日にはメキシコを訪問。米政権幹部は「国務長官はアジア訪問にも関心を示していた」と語り、日中韓3カ国を訪問し、新政権のアジア外交を本格化させる方針だ。
ティラーソン氏はすでに米議会での承認公聴会で、尖閣諸島への日米安保条約適用を明言し、同盟関係を重視する姿勢を強調している。中国を訪問する際、南シナ海の問題など、トランプ政権としてどのような対応をとるか注目される。
日米両政府は、ペンス副大統領の訪日についても4月中旬で調整している。(ワシントン=佐藤武嗣)