名古屋市のアパートで2014年に森外茂子(ともこ)さん(当時77)を殺害し、12年には同級生2人に硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元少女(21)の裁判員裁判が7日、名古屋地裁であった。元少女は被告人質問で「こういう事件を二度と起こしたくないと思う」と語った。
妹に「今日、人を殺した」 77歳殺害事件の元少女
元少女、犯行後「死んでも別にいい」 検察側が中間論告
この日は元少女の最後の被告人質問。量刑を決める上で、酌むべき事情があるか判断する材料となる。弁護人から遺族や被害者への思いを問われ、「反省というものが分からない」「謝罪したいというのは、どの被害者にもあるが、謝罪の仕方がまだ分からない」と述べた。
元少女はこれまでの公判で、下を向いていることが多かった。検察側にこの点を指摘されると「つらかった」と語り、こう続けた。「自分の感覚と被害者の感覚がずれていて、自分の知らなかった苦痛が見えてショックを受けていた」
公判前は森さんの遺族の思いについて、生活の不便から怒りが出る、と想像していたという。だが、「森さんを失ったことそのものが怒り、悲しみにつながっていた。それは思っていなくてびっくりした」とふり返った。
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