地域政党を主導する3人の関係
7月の東京都議選や次期衆院選が控えるなか、東京、大阪、名古屋の首長が主導する地域政党の連携が深まらない。「大都市が変われば日本は変わる」「身を切る改革」といったスローガンは似ており、独自の政治塾を作って党の勢力を拡大した経緯も同じ。だが、それぞれの思惑がすれ違う「同床異夢」の状態が続く。
■大阪維新、連携に慎重
「政治家同士の話は政策を固めないと。飲み友達を探しているんじゃないんだから」。大阪維新の会代表の松井一郎大阪府知事は2月、小池百合子東京都知事が中心の都民ファーストの会や、河村たかし名古屋市長が代表を務める減税日本との選挙などでの連携について、改めて慎重な考えを記者団に示した。
松井氏は「東京、大阪、名古屋が変われば日本が変わる」が持論。結果的に交渉の中で決裂したが、小池氏との政策面での連携を探ろうと、昨年、小池氏の政治塾の講師に橋下徹前代表を派遣しようとした。
しかし、小池氏と松井氏が初めて対話した1月の民放番組では、松井氏が連携について「政策次第」と発言。小池氏も「直接お目にかかったこともないのでわかりませんが、またそんな機会があればいい」と語るにとどめた。両者の距離はむしろ広がりつつあり、連携は見通せない。